フランチャイズビジネスを検討している人は、フランチャイズについて調べていると思いますが、では「フランチャイズ」と「直営」の違いとはなんでしょうか?
まずフランチャイズを募集する場合の企業のメリットは、スピード経営で多店舗展開し、かつ低資金で行いたいという意図があるます。しかも企業はロイヤリティーなどを加盟店から徴収しており、フランチャイズ店舗が赤字でも、損をしないことがほとんどです。
こういった企業側の意図を考えつつ、直営店とフランチャイズの違いを理解すれば、どのビジネスでフランチャイズを申し込めばいいのか、大変参考になるはずです。
本日はコンサルタントの筆者が、詳しく解説いたします。
違い①フランチャイズにはロイヤリティーがある
まず一番の違いは、フランチャイズが本部に支払うロイヤリティーです。ロイヤリティーは業態やビジネスモデルによってかわってきますが、感覚的には3%~10%が多いです。なかにはロイヤリティーがないフランチャイズもあります。
ロイヤリティーが高いフランチャイズは良くないとは一概にいえません。その例としては有名なのがセブンイレブンです。
◆コンビニのロイヤリティー料金(コンビニではチャージと言います)
・ファミリマート 34%
・ローソン 35%
・セブンイレブン 43% ← 競合より約10%も高い。
この例から見てわかるとおり、セブンイレブンが他社より10%もロイヤリティーが高いのです。にもかかわらずセブンイレブンへのフランチャイズ申し込みは後をたちません。その理由は、それだけ儲かるからです。
儲かるフランチャイズはロイヤリティーが高い
ロイヤリティーが安くても、集客ができなかったり、売り上げがたたないと意味がありません。つまりロイヤリティーの価格とは、ブランド力と表裏一体なのです。セブンイレブンのフランチャイズの加盟店のオーナーには、高い売り上げをあげているオーナーが多くいます。
その要因の最たるところは、セブンイレブンのブランド力、商品力、そしてノウハウなのです。フランチャイズを探している方は、ロイヤリティーの金額だけでなく、こういった観点も欠かさないようにしてください。
直営は店舗の売り上げがそのまま会社の収益に
実は企業からみても、フランチャイズより直営店を増やしたほうが、はるかに儲かるのです。その理由は、フランチャイズのように、売り上げの大部分をもっていかれることはないからです。
では、なぜ企業は、売り上げの高い直営店で多店舗展開しないのでしょうか?それには企業がフランチャイズを展開するメリットがあるからです。
企業側のフランチャイズのメリットスピード感ある多店舗展開
通常の直営店を増やすのでしたら、なにより資金と人材、そして土地が必要になりますが、フランチャイズの場合は、資金、人材、店舗(土地)が加盟店側が提供することにより、本部は商品とノウハウを提供すれば、店舗展開をすすめられるのです。
違い③フランチャイズの方が、若干自由経営である。
これは企業としては、ありがたくないことですが、顧客目線で言うと、直営店もフランチャイズも違いがあってはいけません。そのためにフランチャイズにはマニュアルや、ノウハウが整備されているのです。
しかし、現実には直営店よりフランチャイズの方が経営の自由度があります。よくフランチャイズと本部の間で問題になるのが、商品やサービスの値下げです。
本部としては、過度な値下げはブランド力の低下することにもなりかねないので、容認できません。
しかしフランチャイズ加盟店にとってみれば、企業全体のブランディングよりも、売り上げ、あるいは廃棄品によるロスを避けたいところですから、本部に了承なく値下げをするフランチャイズがあるのです。
違い④フランチャイズは直営と比べて他店舗の情報が入ってこない
直営であれば、正社員が従業員であるので、店舗の異動や、本部研修、または多店舗のヘルプなど、多店舗の様子を知る機会がたびたびあります。また本社からも多店舗の売り上げ情報なども、日々共有されています。
しかし、フランチャイズとなると、横のつながりが直営と違い希薄になるため、他店舗の成功や失敗事例がはいってこないのです。もちろんフランチャイズの会合なども開かれることもありますが、情報の共有が極めて限定的なものとなります。
ですから、フランチャイズオーナーになる場合は極力本部とコミュニケーションを厚くし、またフランチャイズオーナーの会合では、必ず顔を売ってほかのフランチャイズオーナーとのパイプを作る必要があります。
フランチャイズと直営の違いのまとめ
いかがでしたか?本日はフランチャイズと直営の違いをまとめてみました。結論を言えば、大きな違いはロイヤリティーにありますが、それは単に搾取されているのではなく、フランチャイズ加盟店は、ブランド力、商品力、ノウハウを最初から手にすることができるのです。
ですから、フランチャイズ探しは、ロイヤリティーのパーセンテージや金額できめるのではなく、ブランド力や、商品力、ノウハウを含めてロイヤリティーを評価しましょう。